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2006年7月30日 (日)

追悼

浜口さんへ                     

06,07,10 森屋 妙子

 浜口さんと知り合ってもう10年たちました。これまで何回手紙を書いてきたでしょう。今回が久しぶりの手紙で、しかもお別れの手紙になってしまいました。以前より体調が思わしくない事は存じていましたが、

仕事や日頃の多忙に押し流され、浜口さんをお見舞いに行けないまま、この日を迎えることになってしまいました。ごめんなさい。

 611日、浜口さん逝去の報せを受け、こころのどこかで覚悟していたとはいえ、余りに急でしばらく連絡をとらなかった自分を責め続けました。

 これまで、愛する人を失った喪失感を何度か持ちそのたびに悔やみながらも残された自分への生きる力を与えてもらってきました。

でもね浜口さん、今回は少々こたえました。しばらく逢いに行かなかった自分を責めました。幸い周りの良き人々から浜口さんの最期の様子を伺う事ができ、少しだけ心落ち着かせる事ができました。

 浜口さん、もう天国へは到着しましたか?先に亡くなられた浜口さんの愛する人々と再会できましたか?悔やむ気持ちばかりでは、浜口さんに叱られそうなので、ここからは、これまでの浜口さんとのお付き合いのなかで、思い出すまま感じたこと、学ばせてもらった事、その頃の浜口さんの姿を偲びながら、綴っていきます。

 浜口さんと初めて言葉を交わしたのは、私からの電話でしたね。当時患者さんへの訪問ボランティアを要請されていた私が、確か問合せか何かの内容だったと思います。その後実際に浜口さんとお逢いしたのは、患者さんの元へ一緒に訪問させていただいた時です。初めてお会いする方なのに、

何故か以前より知り合いであったような、錯覚を覚えたのは私だけでしょうか。それくらい浜口さんは、人に対して垣根を持たない方でした。

帰り際色々な資料を頂きました.その中に亡くされた息子さんとの事を書かれていた文面がありました。その時受けた衝撃は今でもはっきりと覚えています。がん患者さんとの交流や、緩和ケア病棟の北九州への設置運動の内容や、講演内容等どれも年齢を感じさせない厚い情熱を感じたものです。それからが、実に濃厚な時間を共に過ごさせてもらいました。何度も行橋へ、足を運び色々な事を語りあいましたね。時には奥様の手料理までご馳走になりながら、あの頃の私はまるで砂が水を吸い込むがごとく

浜口さんの言葉を、受けていました。

 浜口さん、私はその頃思ったのですよ。浜口さんは私にとって父親のような存在でもあり、ただ一人の人生の恩師でもあると・・・

その時、私はホスピス運動に関わる事をライフワークにしようと、決めるくらい浜口さんの存在は、私にとって本当に大きなものでした。

 それからの私の行動はもうすでに色々な場面で、語っているのでここでは詳しくは書きませんが、浜口さんから教えて頂いた様々な事柄から、今でも大切にしている事を、お知らせしますね。

 それは、人間だれとでもどんな場面でも関係をもつ上で大事なことは、

全てコミュニケーションだという事です。他人を理解するという事は大変な事で、でも理解しようとしている姿勢を示すことでかなり関係が変化してくるという事。雰囲気つくりやこころの持ち方、今でもそれは大事にしています。ボランティアをする上で、一線を越えてはいけない事、冷静に自分自身を見つめる事ができるこころのゆとりを持つこと。

 そして、よりシンプルに生きるという事。これはかなり難しいですね。

でもこころがけているつもりです。そのままの自分を先ずは見つめること、

ありのまま、こころのあり様を記録として残す事も教えていただきました。

それは、いまでも続いています。

 浜口さん、正直寂しいです。哀しいです。でも悲しみを深く感じれば感じるほど、きっと先で少しは人に優しくできるでしょうか・・

 浜口さん、ありがとうございました。感謝してもししつくせない程、こころから感じています。

 浜口さん、ご苦労さまでした。年齢を感じさせないとはいえ、正直大変でしたよね。時折浜口さんが、もらされたきつさ、ちゃんとわかっていましたよ。大したちからになれずごめんなさい。でも浜口さんが残された様々な課題は守りつつ、そしてより発展していく様微力ながら携っていきます。最後に浜口さんのご冥福を、こころから祈りつつ再び逢えるその時まで、さようなら・・感謝をこめて。

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