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2006年6月16日 (金)

例会報告(緩和ケア病棟開設その後と今後の展望について)

6月の例会報告

-患者、家族が医療者と普段着でがんを語る-

日時:2006610日(土)14:0016:10

場所:

北九州市小倉北区木町2-12-34

 

会場:西安寺

講師:北九州市立医療センター緩和ケア病棟専任医師 三好眞琴氏

演題:緩和ケア病棟開設その後と今後の展望について

主催:「北九州・行橋がんを語る会」

  初めて参加された方、かつて患者さん、現在患者さんなど10名弱の方々がお集まりになられました。

  講師は、4,5年前の例会にお話ししていただいた三好眞琴さんです。20014月にオープンした病棟のその後の情況などを日本のホスピスの歴史から説き起こされ緩和ケア病棟のこれからの役割までを大変分かりやすくご説明、問題提起をしていただきました。

☆要約

①市立医療センターは現在病床数20床、専任医師2名、精神科医師(兼務)1名、看護師17名、薬剤師、栄養士、各1名、今後ソーシャルワーカーを検討中。

②開設以来563名の入院患者さんを受け入れ、延べ人数は629名に及ぶ。疾患別では肺がん、大腸がん、胃がんの順に多く、男女比はほぼ半々である。

③退院された患者さん59名のうち、緩和ケア外来に通院されている患者さんが34名おられる。化学療法中に緩和ケア外来へ通院されている患者さんは、疼痛緩和、精神的な悩みの相談、化学療法のつらいこと、などを聞いてもらう、代替療法についての相談、自分の病気についての話しを聞いてほしい、などを期待されている。

④緩和ケア病棟では200511月よりボランティア制度を導入、病院の外の世界との交流をはじめた。

⑤日常診療で感じること1→身体的苦痛を緩和するにはモルヒネが不可欠である。オピオイドという専門用語がある。麻薬は法律的な名称、オピオイドは薬理学的な名称。オピオイドとは、麻薬、非麻薬を含む受容体に結合するすべてのものをオピオイドという。オピオイドを効果的に使用するためには、医師は患者さんにオピオイドについてよく説明をする、患者さんとの信頼関係が大切、副作用対策を十分に行い細かい指導をする、麻薬という言葉は使わない、などが重要である。

⑥日常診療で感じること2→薬は時間を決めてのむのが良い。痛み止めも痛くなる前に時間を決めてのむのが正しい。

⑦スピリチュアルペインとは、すべての人が持つもので、末期患者に顕著に現れる、自分が存在しなくなることに対する痛み、自分自身しか答えを見つけられないものである。スピリチュアルケアと傾聴は切っても切れない大事な関係にある。

☆所感

   ・緩和ケア病棟のこれからのひとつに北九州緩和研究会の協力病院としての活動をあげられています。今後在宅緩和ケアの支援、地域緩和ケア拠点つくり(ネットワークの構築)などを予定しているとのことです。北九州緩和研究会の代表世話人は昨年10月の例会講師でお出で頂いた本島由之さんです。患者側にとって選択の幅が広がることとなり期待して見守って行きたいと考えます。

   ・出席者からは切実で真摯な質問が飛び交い、丁寧にお答えいただき感謝申し上げます。あっという間の2時間でした。

    境内の芝生輝く梅雨晴れ間 烏有      (文責 田中七四郎)

追伸。

 例会翌日、北九州・行橋がんを語る会浜口至代表が亡くなったとの報が三好眞琴様よりあり。浜口代表は北九州市立医療センター緩和ケア病棟へ入院中でした。

 会員みなさまのこれまでのご厚情に感謝し故人の功績をしのび、謹んで哀悼の意を表します。北九州・行橋がんを語る会世話人一同。

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