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2005年6月 8日 (水)

例会報告、特集記事等(麻酔とがん)

6月の例会報告

-患者、家族が医療者と普段着でがんを語る-

日時:200564日(土)14:0016:15

場所:

北九州市小倉北区木町2-12-34

 

会場:西安寺

講師:

焼津市

甲賀病院 麻酔科医 福留武朗氏

演題:麻酔とがんについて

主催:「北九州・行橋がんを語る会」

  境内の緑が瑞々しい午後、講師には遠来の静岡県よりお運びいただきました。

福留さんは、昨年末まで

北九州市八幡西区黒崎

の九州厚生年金病院に勤務されており、今年1月より国立医療機構仙台医療センターから現在地に至るまで麻酔科と救急医療をご専門に引く手あまたのご活躍をされています。

がんの手術には欠かせない麻酔というものについて、患者、家族が日ごろお聞きすることができない大変有益なお話しをひざ突き合わせてお聞きすることができました。

☆要約

①麻酔というと単に眠らせる、痛みをとる、と思われがちだが、麻酔科医は、手術中にいのちをいかに安全に適切に維持管理(医師側からのことばだが)していくか、秒単位の判断に迫られる。

②外科医は麻酔医が居ることによって手術に専念できる。手術中の管理が良くなるため、麻酔科医の果たす役割は今後益々重要。

③麻酔科医が居ないため病院が成り立たないところもあり、麻酔科医の不足が問題になってきている。

④「医師を育てるのは患者である」と考えるようになった。若いころは、麻酔科医という裏舞台でかつ激務の下、患者さんとの心の交流を持ち難かったが、段々患者さんと一心同体の気持ちが持てるようになった。

⑤外科医をとりまく環境は厳しくトラブルの無い手術結果を出すには従来以上に大きな努力が必要となりつつある。標準的な手術はパターン化され、平均的な外科医で適切に処置されるが、教科書通りでない応用問題が出たときの処置に、外科医の力量が問われる。医療では唯一正しい処置というものはない。手術せずにそっとしておくチョイス(選択肢)があるかもしれない。患者は自ら積極的に考え選択判断して医師へ主張することが重要。

⑥一口に患者さんというときに、患者さん本人(未成年、成人)、家族、親族友人、などがあり、3者が入り乱れて医師団に発言される時大変気を遣う。個人情報保護法下では患者本人の意思が最優先とされる。

⑦血液の癌である白血病は大部分コントロールできるようになってきているが、他のがんについてはまだそこまでいっていない。人間という前に生物である我々は、いのちを守るためのしくみについて、癌などから人間個人を守るしくみと、微生物などから人間という種を守るしくみについての関連性優先順位つけなど十分解明できていないことが多い。

所感

・  「国の施策では、医療予算や病院の数を減らしていく方向にあり、わが国の医療を取り巻く環境は厳しくなりつつある。これから医療の世界に消費者運動的なものが必要と考える」という福留さんの提案は、私たち患者家族の問題でもあると感じた。

      参加者の方から、かつて手術をうけた際麻酔の先生にお世話になったのでお礼を述べたかったが探し当てることができなかった、今日は麻酔について良いお話しをお聞きすることができたと改めてお礼を述べられた。福留さんより、麻酔科医は益々重要になってきている、裏方で前面に出ることが少ないが、患者さんの麻酔科医への理解に感謝を述べられた。

      さいごになりましたが、今回貴重な時間をお話し合いに参加していただき会へ過分なご寄付まで頂戴しました、福留様に感謝申し上げます。

    万緑やがんと麻酔に酔いここち 烏有      (文責 田中七四郎)

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