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2005年5月 4日 (水)

例会報告、特集記事等(なぜ混合医療)

なぜ「混合診療」?

その先に見えるもの

-いわゆる混合診療の基本的合意の行方-

フリートーク報告

日時:2005224日(木)19:0021:30

場所:福岡県北九州市小倉北区浅野2

会場:小倉興産KMMビル4階会議室

問題提起:福岡県保険医協会北九支部代表幹事 松井岩美氏

北九州がんを語る会世話役 田中七四郎

主催:福岡県保険医協会北九支部木曜会

  混合診療とは、初診から治療終了までの疾病に対する一連の治療行為の中で、保険診療と自由診療(保険外診療、自費診療)を併用する診療といわれている。当日は、医師/歯科医師、病院職員、製薬会社、患者団体、など20名超の混合診療について関心の高い参加者があった。北九州がんを語る会へは、一患者の立場からのフリートークを求められたので、混合診療をより深く理解する場として参加した。まず協会より日本の医療保険制度、特定療養費(特療)制度、などについて説明あり。また、いわゆる「混合診療」問題に係わる基本的合意(2004/12/15,大臣合意文書)について、混合診療が大幅に拡大され実施されることになっており、下記の内容、予定で進捗中とのこと。

   ①「国内未承認薬」は、年度内(3月まで)に、「高度でない先進技術(医療)」と「制限回数を超える医療」は、本年夏までに解禁される。

   ②2006年度に、特療制度を廃止する法改正を行って制度を整備する、など。

☆フリートーク1 混合診療、特療はいらない(松井岩美氏)

1.      混合診療は、自由診療部分を拡大し、公的保険の縮小を目指している。

2.      自由診療が膨張するとアメリカ型医療に近づく(参考書「市場原理のアメリカ医療レポート」三浦清春著、かもがわ出版)⇒無保険者が膨大に出現、医療の質が低下、医療費が嵩む(国庫支出も少なくない)。

     保険者による「さくらんぼ摘み」

     利益優先企業によって「バンパイヤ効果」

     市場原理は、医療費の低下を保障しない

     市場経済の、管理・事務コストが膨大

     企業の都合で勝手に約束を反故にする

     医療費が医療以外に膨大に流れる

     家族へのコストシフトが起きる

     医療の質が低下する

3.      混合診療、特療はいらない

     検査・治療回数など保険診療上のしばり、制限を医学的な立場から是正する

     手技料などに包括されている材料やサービス費用の診療報酬上個別評価を

     安全性、有効性が確立した技術は速やかに保険導入を

⇒混合診療解禁や特療の拡大は、医療費「適正」化と逆の道

     普及性が確認された高度先進医療は、保険導入へ

⇒特療段階の高度先進医療の患者負担を公費対象に

☆フリートーク2 プロトタイプアセスメントWGの立ち上げを(田中、ppt資料有り)

1.      多様な患者の立場⇒一口に(がん)患者といっても括れない

     終末期で余命いくばくも無いor慢性疾患病の場合

     一度患って生還したかつての患者

     高齢者or若くして患っている場合

     男性or女性特有の患者

     患者本人とその家族の立場の意見相違

     金銭的に裕福なor裕福でない場合

     患者予備軍

2.      がん患者から見た混合診療(光と影)

     医療費負担が軽くなる⇒行政/医療提供者/医療企業の負担(責任、費用)を患者に転嫁することにならないか?

     医療行為の選択肢が増える⇒安全性、裕福なグループと裕福でないグループに分かれ患者に不平等感や差別がおきないか?

3.      プロトタイプアセスメントWGの立ち上げを

     患者、行政(国、保険者)、医療提供者/医療企業、三者による事前評価作業部会(WG)を一定期間立ち上げ、情報の共有/開示をはかりながら部分解禁していく

     はじめに混合診療という制度ありきからではなく、三者のニーズ(ソリューション)優先にして、制度との分離が重要と考える。

☆所見

  知識不足で参加したフリートークであったが、大変勉強になり、有意義であった。今後継続して、北九州がんを語る会の例会などを通して情報発信していきたい。参加の機会を与えていただいた主催者の福岡県保険医協会北九支部へ感謝申し上げます。

春まぢか親密圏より萌え出づる 烏有                  以上。

(文責 田中七四郎)

 

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受信: 2005年5月 8日 (日) 18時21分

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